相棒シーズン23第2作【警視庁発足と総理・伊藤博文暗殺の対比】

テレビドラマ

約150年前、警察制度がまだ黎明期だった頃に事件はおきました。時の内務卿・大久保利通や初代総理大臣・伊藤博文の暗殺事件。そんな歴史の陰謀が現代のドラマ『相棒シーズン23』の中でどのように蘇るのかは、視聴者の皆さんにとって非常に興味深いポイントとなる筈です。

右京さんは現場から外されそうになります。警視著設立150周年史の編纂を命じれるのです。しかし、そんな中でも右京さんが真実に迫る姿には、歴史に詳しくない人でも共感しやすいスリルがあります。歴史の事実とフィクションが交錯することで、まるで自分も捜査に参加しているかのような気持ちにさせられるでしょう。

そして、現職の総理大臣・藤原という架空の存在を通して、歴史上の伊藤博文とどのようにリンクさせていくのか、その対比も見る人の楽しみを引き出す要素となっています。大久保や伊藤の運命に思いを馳せつつ、ドラマの中で描かれる謎解きのプロセスに引き込まれること間違いありません。くわしい歴史を知らなくても、フィクションを通じてその時代を感じ取れる楽しさは、皆さんにとって魅力的なはずです。

第2話<拡大スペシャル>|ストーリー|相棒 season23|テレビ朝日
テレビ朝日『相棒 season23』番組サイト「ストーリー」ページ。2024年10月23日(水)よる9:00~放送【第2話】あらすじ。

相棒シーズン23・第二話

相棒のシーズン23の初回エピソードでは歴史との対応が手がかりになりそうです。可能な限り対応をまとめてみました。

相棒シーズン23での対比

水谷豊は現代の場面では杉下右京を演じていますが、黎明期の警視庁では川路の部下の役柄で動いているようです。

また明らかに第一回の冒頭で殺された元公安は黎明期の大久保利通公に対比されます。そうした対比を続けていきます。

杉下右京と川路利良

シーズン23の第一作では松田洋治が川路を演じていましたが、杉下右京はその配下でいわゆる「真実オタク」として誠実に動く警察官の役柄でしょう。亀山、加藤清史郎が演じる新人警察官の高田も共に川路のもとで動きます。高田は警察官として地域課に勤務し、初回スペシャルの捜査に加わります。

大久保利通と元公安

そもそも、警視庁公安部は、(戦後日本を統治した)GHQの人権指令により廃止された警視庁特別高等警察部の後継組織とされます。

その公安委員長だった芦屋が殺された事件は今回の事件の始まりです。裏バイトと関連させて捜査が進んでいますが背景はどういう内容なのでしょうか??

手がかりとなるのは大久保利通とに対比です。その対比は伊藤博文の暗殺へと続きます。

伊藤博文と現職総理の藤原

支持率が低迷する総理大臣の藤原に対して、利根川が見切りをつけて支持を切り替えたタイミングで藤原が殺されかけます。伊藤博文の暗殺を思い起こさせますね。

現実の伊藤博文の暗殺は韓国人の民族運動家によるものですが、相棒の中での藤原の暗殺は利根川の陰謀ではないかとも思えます。話を整理しましょう。

現代の警視庁警視庁発足時
正義の主人公杉下右京(水谷豊)川路利良
総理補佐元・国家公安委員長の芦屋(並樹史朗)大久保利通
総理大臣現職総理の藤原 (柴俊夫)伊藤博文
キングメーカー与党幹事長の利根川(でんでん)西郷隆盛??
他➀

衣笠藤治/杉本哲太_警視庁副総監・警視監

他②

社美彌子/仲間由紀恵_内閣情報調査室

そしてキングメーカーは誰?

「議員殺害の背景に権力者たちの野望と陰謀」
「政治家、警察、事件関係者…」こうした番組HPの情報を読み解くと分かって来るものがあるではないでしょうか?初回スぺシャル冒頭の殺人事件が「権力者の思惑に関わるもの」だと推察できるのです。そして、上述の表で予想していくと、その時代の大物である西郷隆盛が思いつくのです。

西郷と言えば、西南戦争で川路と対峙した人物で、相棒23の中で考えていけば右京さんと対立して「最終的に犯人として検挙!!」される人物であると思われます。

すると、上記の衣笠や社美彌子は除外されると思えます。今後もシリーズの中で活躍すると思われるからです。それだから、でんでんの演じる利根川が怪しいと思えます。予告編で「思いあがるなよ!!」と叫んでいる部分が印象的です。

以上の推理をもとに実際の10/23放映の番組を確認しました。西郷の名は全く出ていませんでしたが、利根川を議員辞職まで追いこんだ後半の展開は圧巻です。

警察官としての右京

ドラマ中で右京は警察官として川路の言葉を唱えます。権力に対して警察官としての信念を貫いていくのです。(誤記があったら失礼)
「世に凶悪の徒(と)無きを得ず、人に凶悪の心無きを得ず。ただ警察の主眼をもってこれを抑制するのみ。故に曰く(いわく)「賊よ、汝(なんじ)成さんと欲せば成せ。汝、成さんとする所は我が目、ことごとく見る。汝が成さんと欲するところは我、ことごとく知り、汝よく何をか成さんや。(なんにもできないでしょう)」。警察官としての強い意志です。

そして川路の時代から150年経って右京の時代に心は引き継がれます。更にはその心を受け継いで加藤清次郎演じる高田が引き継いでいくのです。そんな未来を感じさせてくれるエンディングでした。続きますよね。

最後に別記事で関連した情報を纏めました。ご参考としてください。桜田門の警視庁発足に伴うエピソードを語ったのです。川路と西郷の関係があったのです。そして話は伊藤博文の暗殺と大久保利通の暗殺に繋がっていきます。そんなエピソードでした。

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