「相棒シーズン23」の第4話は、ミステリアスな始まりを見せる筈。現場は薄暗く、警視庁のメンバーが集まり検証にあたっている場面でしょう。そこに倒れているのは、山口馬木也が演じる加納。彼は環境保護団体を立ち上げている謎多き人物で、「光るキノコ」に関する奇妙な研究を進めていたようです。その姿は冷たく横たわっている。その周囲には光るキノコ。加えて、彼の横にはビルの管理人も倒れているが、彼は心不全による死――。こうした一見偶然のようでいて、どこか不可解な同時死が現場を混沌とさせていきます。相棒の始まり方のパターンから考えたら先ず「番組の冒頭で現場検証をしている場面」が思い浮かびますね。
山口馬木也の来歴
『侍タイムスリッパー』で主演を演じた山口馬木也は2000年頃から大河ドラマで重要な役どころを演じています。
北条時宗(2001年) | 北条顕時 |
八重の桜(2013年) | 榎本武揚 |
麒麟がくる(2020年) | 朝比奈親徳 |
鎌倉殿の13人(2022年) | 山内首藤経俊 |
ゲスト山口馬木也の人柄
『侍タイムスリッパー』で新左衛門を演じた山口馬木也は役どころを演じ切る人柄で定評があります。役作りへの熱意と真摯な姿勢で知られる俳優で、彼がその人物になりきるために徹底的に役と向き合うエピソードがいくつかあります。
侍タイムスリッパ―の中での新左衛門
例えば、『侍タイムスリッパー』で新左衛門を演じる際も、江戸時代の武士らしい立ち振る舞いや所作を徹底的に研究したと言われています。普段から剣道や殺陣の稽古を続けている山口さんは、撮影前も現場で時間を見つけては所作の練習を重ね、リアルな武士像を演じることにこだわりました。また、共演者やスタッフに対しても非常に親しみやすい性格で、撮影中には共演者と積極的にコミュニケーションを取り、役柄について意見交換をすることも多かったそうです。こうした姿勢が彼の「役どころを演じ切る」評価につながっているのです。
剣客商売の中での剣豪
また、役柄ごとに必要なスキルを自ら磨き上げることで、キャラクターに真に命を吹き込む山口さん。時代劇から現代ドラマまで幅広い役柄に柔軟に適応できるその人柄と努力家の一面は、多くの共演者や監督からも称賛されています。
時代劇『剣客商売』に出演した際です。この作品では武士の剣豪を演じる役だったため、山口さんはリアリティを追求するために剣術の型や所作をさらに深く学び直し、日常生活の中でもその動きを体に染み込ませる努力を続けたそうです。
また、山口さんは現場で共演者やスタッフに積極的に声をかけ、リラックスした雰囲気を作り出す一方で、自分の役柄が持つ背景や心理についても綿密に議論する場面がよく見られました。このように、山口さんは演じるキャラクターの内面に徹底的に向き合い、周囲と一緒に役を深めていくことを大切にするタイプの俳優です。
さらに、映画や舞台でも役ごとに専用のトレーニングを自ら課していることが知られており、例えば『真田十勇士』に出演した際には、忍者役の身体能力を高めるために日々のランニングや筋力トレーニング、さらにはアクロバティックな動きの練習を行っていたとのことです。このように、作品や役柄の枠を越えて、常にリアリティを追求する彼の役者魂は業界内外で高く評価されています。
絞殺と光るキノコ
山口馬木也が演じる加納は前歴をいくつか持つ役柄なのですが、別の顔もあるようです。右京さんは事件を捜査するうちに「キノコ研究の第一人者や環境保護専門の科学者」といった別系統の人間がかかわっていたことを知るのです。環境団体・有限会社アースジャッジを経営する加納は社名にその思いを込めています。そんな加納を利用しようとする人間や加納が大事にする人間が浮かびあがってくるのです。
なぜ、加納の絞殺死体のまわりに光るキノコがあるのか?図鑑で調べてもネットで調べてもそのキノコの正体も分からない。そしてなによりも、キノコと加納と加害者の関係が分からない。そんなドラマの中で右京さんの推理が謎を解き明かします。今回の作品でも相棒を支えていたのは亀山です。相棒の言葉で右京さんは復活し、その後ぶ真実に迫っていきます。
〆最後に〆
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